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デジタル技術の次のパラダイムシフト
欧州・ドイツにおける第2世代の量子技術
■ 国際競争力の比較、EU・各国のイニシアティブ(Part 1)
第2世代の量子技術について、欧州・ドイツの最新動向を包括的に調査分析しました
- 量子コンピューティング/シミュレーション
- 量子通信/暗号
- 量子センサー/計測/イメージング
Part 1 |
欧州の量子技術・コンピューティング動向 【ページ数】 約90ページ |
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Part 2 |
欧州の量子技術・コンピューティング動向 【ページ数】 約100ページ |
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Part 3 |
欧州の量子技術・コンピューティング動向 【ページ数】 約80ページ |
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本レポートでは3つのPartに分けて、欧州・ドイツにおける第2世代の量子技術(量子コンピューティング/シミュレーション、量子通信/暗号、量子センサー/計測/イメージング)を巡る動向を包括的に調査分析しています。
Part 1では、EUや欧州の国家の量子技術支援イニシアティブに焦点をあてまる。まずは、ドイツ工学アカデミーが2020年に発行した報告書「第2世代の量子技術のイノベーション潜在力」などをベースに、欧州から見た第2世代の量子技術について記述します。第2章で当該分野における競争力の国際比較を行い、ドイツ・欧州の強みと弱みを多角的に分析。第3章ではEUや欧州諸国の政府による量子技術支援プログラムについて解説しています。EUやドイツが助成する産学協同の研究開発プロジェクトを通して、欧州における量子技術の最前線の動向や戦略が見えてきます。
Part 2では、量子技術分野で有力な欧州の研究機関・大学および大企業に焦点をあてます。まずは第1章で、欧州諸国の量子研究‘ホットスポット’(17地域)、量子技術分野で有力な研究機関(19組織)と大学(45校)を紹介します。第2章では欧州の産業界における量子技術への取り組み状況を調査し、欧州を代表する企業11社についてはケーススタディーを示します。第3章では、量子コンピューターでリードしている米国のテック大手(IBM、グーグル、マイクロソフト、インテル、アマゾン)と欧州の大学・研究機関、企業・スタートアップとの関係を解き明かします。付録には、欧州の産学の専門家から見た様々な量子技術の潜在的メリット、活用分野、商品化までの年数、成熟度(ハイプ・サイクル)も添付しました。
Part 3では、欧州の量子技術分野におけるスタートアップとベンチャーキャピタルの動向について報告いたします。まず最初に欧州の最近の傾向(第1章)、北米との比較(第2章)を分析。続いて第3章では欧州の量子スタートアップ(72社)を紹介するとともに、D-Wave、Rigetti、IonQといった北米の有力スタートアップと欧州の関係についても解き明かします。第4章では量子技術分野への投資に積極的な世界中の投資会社をリスト化。欧州の大企業のベンチャーキャピタル子会社については掘り下げて調査しました。量子スタートアップの今後の展望について考察・予測して、締めくくります。付録には、ベンチャーキャピタルが投資している世界の量子スタートアップ70社のリスト、量子スタートアップに投資している世界のベンチャーキャピタル・企業218社のリストを添付しました。
なぜ今、量子か
21世紀の’ゲームチェンジャー’
半導体産業(コンピューター)が20世紀の技術・経済・社会に巨大なインパクトを与えたように、’第2次量子革命’は21世紀の世界を変えるゲームチェンジャー、今世紀最大の技術革新になる可能性を秘めています。
将来のパンデミックの’武器’
世界を脅かす新型コロナウイルスに際して、もっとパワフルなコンピューティングの必要性が再認識されています。もし今、拡張可能なフォールト・トレラント(誤り耐性)量子コンピューターがあったなら、ワクチンや抗ウイルス剤の開発レースにおいて非常に役立つだろうと言われています。
危機に現れる有望テック企業
金融危機の際にUber、Airbnb、NetFlix、WhatsApp、Slackなどの有力なデジタル企業が頭角を出したように、危機的な時代には新しい有力なテクノロジー企業が頻繁に出現する傾向にあります。
追い越し競争のチャンス
開発レースはまだ始まったばかりで、フォールト・トレラント汎用量子コンピューターが実用化されるまで10年はかかると予測されています。量子コンピューティングの技術を巡る競争は終わっておらず、まだ参入のチャンスがあります。
なぜ今、欧州・ドイツか
EUや欧州各国政府の強力なバックアップ
EUは既に2018年、10年に渡る10憶ユーロの大規模研究イニシアティブ「量子フラグシップ」をスタート。英国、オランダ、ドイツ、フランス、スウェーデン、スイスなど欧州各国もそれぞれ独自の量子技術支援プログラムを持っています。
- 欧州の新しい産業戦略の要: 欧州委員会は2020年3月、(コロナ危機も念頭に置いた)欧州の産業戦略を発表し、米中のグローバル競争において‘次の大きな変革’に重点を置く戦略を明かしました。米国のGAFAや中国のBATといった現在のデジタル巨人に反撃するよりも、量子コンピューティングなどの新しい技術・新しい市場におけるリーダーを目指す方針です
- コロナ危機克服のための未来技術: ドイツはコロナ危機をきっかけに未来技術に大きく投資し、テクノロジー主権を強める方針です。デジタル化の次の‘Big Thing’として量子技術が決め手になるとみており、(これまで計画していた約10憶ユーロに)追加で 20憶ユーロを投資すると発表しました
多彩な量子スタートアップ
現在(2020年6月)、欧州には量子技術分野のスタートアップ企業が72社あり、その数は米国の44社を上回ります。量子ハードウェアや量子ソフトウェアから、量子通信(暗号化・セキュリティー)、量子センサー、コンポーネントやサービスまで、欧州の量子スタートアップは非常に幅広い分野をカバーしています。
- 量子コンピューター: 様々な競合する技術(超電導、イオントラップ、光子、中性原子、シリコン量子ドット、量子アニーリング)に基づく量子コンピューターを開発するスタートアップが現在(2020年6月)、計14社あります
- 量子ソフトウェア: 開発プラットフォームなどを提供する世界的な量子ソフトウェア会社Cambridge Quantum Computing (CQC)の他、AI・機械学習に重点を置いたり、ある特定の業界(医薬品・化学・材料、金融・保険、物流・生産など)のアプリケーションに特化したスタートアップまで、バラエティーに富んでいます
- コンポーネントなど: 冷却装置や単一光子源装置などのコンポーネントを手掛ける会社も比較的に多い。量子エラー訂正やキュービット制御システムといった地味だが重要な技術を開発するスタートアップもあります
- 量子通信(暗号化・セキュリティー): 耐量子セキュリティーの世界的なリーダーとされるID Quantique(IDQ)の他にも、耐量子暗号化ソリューションに取り組む企業が欧州に15社以上あります
- 量子センサー: 高精度の量子センサーを開発するスタートアップが2社あります
- サービス: 量子技術に関するコンサルティング、エンジニアリング・研究開発サービスを提供するスタートアップも多数存在します。その中には、量子コンピューターのアーキテクチャを開発してライセンスを顧客に販売するなど、ユニークなビジネスモデルを持つ企業もあります。
ドイツではコロナ危機の最中(3月中旬~5月下旬)、前年同期よりも約10%多くのテクノロジー・スタートアップが設立されました。当地のあるベンチャーキャピタリストは、「技術系スペシャリストにとってスタートアップ設立は、窮地に陥った大企業でのキャリアの代わりになってくる。ドイツにおける技術系の起業ブームの始まりで、今後もっと多くのテック企業が立ち上がるだろう」と予測しています。
基礎研究で世界一流
欧州は量子技術分野における基礎研究では国際的に非常に良い位置にいます。EUは量子コンピューティングに関する世界全体の論文総数の30%を占め、米国(21%)や中国(13%)を凌駕します。特にドイツと英国は米国、中国に続く第3位の座を分かち合います。論文の‘質’(相対的な引用頻度)でもオーストラリア、スイス、オランダ、英国、ドイツは量子技術分野でトップレベルにあります。ただし、特許出願件数に関しては、欧州は米国やアジアに大きく引き離されています。
量子技術の活用に積極的な(既存の)企業
ドイツは量子を用いたセンサー、イメージング、計測の研究開発において世界的な有力国。大学・研究機関だけではなく、産業界も商業化に向けて積極的に研究開発を行っている。ドイツの大企業やこの分野に特化した中小企業が世界市場で’主役’を務めるために良いスタート位置にいる。
欧州の大企業は量子コンピューターの活用にも意欲的で、先駆者的なテストユーザーになっている。量子コンピューターや量子ソフトウェア・アプリケーションを開発している企業と手を組む、(様々な製造業分野の)欧州企業が相次ぐ。初期の量子コンピューター(NISQデバイス)でも数年後に経済的に有益なメリットが得られるユースケースに取り組んでいる。
【Part 1の無料ダウンロード】 欧州の量子技術・コンピューティング動向
(競争力の国際比較、EU・各国のイニシアティブ)
【Part 2の無料ダウンロード】 欧州の量子技術・コンピューティング動向
(既存の企業、研究機関・大学)
【Part 3の無料ダウンロード】 欧州の量子技術・コンピューティング動向
(スタートアップ企業、ベンチャーキャピタル)