【事例】商標紛争
弊社では2年間に渡り、日本の著名企業(A社)とドイツ企業(B社)の紛争解決をサポートしました。A社は日本市場においてトップのシェアを誇り、日本でのブランド認知度も非常に高く、著名商標として認められています。
ドイツのB社がA社と同一のブランドを使って、同一の分野でビジネスをしていることが発覚しました。「模倣品」とはっきり言えるほどそっくりではありませんが、ターゲット層(需要者)が一致し、A社の評判に便乗しようという意図が見えます。
問題は、B社が先にドイツで商標を登録してしまったことです。A社は中期的にドイツ進出を計画していたものの、その時点ではまだドイツで商標を出願していませんでした。「裁判で勝てる確率は50%以下」と客観的には難しい状況でした。訴訟を視野に入れながらも裁判外の紛争解決を目指しました。解決に至るまでの詳細は省略させていただきますが、結果としてB社が「暖簾を下ろす」という、A社にとって納得のいく形で解決しました。
知財財産権(商標・不正競争・模倣品)に関するサポートの実績
ドイツ人の知財弁護士の紹介・橋渡し
- 本案件に適切な弁護士のリストアップ: 経験・実績、料金、所在地、規模、専門性・得意分野、人柄などを考慮
- クライアント様が選ばれた弁護士との橋渡し: アポ取り、ミーティングの通訳、メール・資料の翻訳など
商標・商号に関する調査
- ドイツ・EUにおける同一・類似商標/商号の調査(登録商標、非登録の標章、商号)
- ドイツ・EUにおける競合他社の商標出願・登録状況の調査
商標出願のサポート
- ドイツ商標、共同体商標、国際商標の比較(概要、料金、登録までの期間など)
- 登録可能性、模倣品対策、マーケティング(ドイツ語での意味・ニュアンス)など
模倣品/フリーライダーに関する調査
- 模倣品/フリーライダーの有無
- 模倣品/フリーライダーの詳細調査(商標の登録・使用状況、模倣の詳細、会社概要、代表者のバックグラウンドなど)
- 模倣/フリーライドを裏付ける証拠資料の収集(ホームページ、新聞記事、各種ソーシャルメディア、ネット掲示板など)
- 継続的な商標モニタリング
法的状況・今後の進め方についてリポート
弁護士による見解を基に日本のクライアント様に分かりやすいよう、日本語でご説明
- 適用され得る法律と法解釈
- 類似ケースの判例、過去のケースとの相違点
- 今後の進め方のご提案、選択肢、シミュレーション (商標出願戦略、異議申立の可能性、裁判外の紛争解決、和解のためのオプション、審判・裁判)
裁判外の紛争解決のサポート
- ドイツ人弁護士にクライアント様が置かれた状況の説明、橋渡し・調整
- 証拠資料、参考資料の作成・翻訳・提出
- 相手方への書簡の作成補助
- 相手方との話し合い(和解)の際の通訳
訴訟準備のサポート
- 訴訟担当弁護士への状況説明、橋渡し・調整
- 「請求の趣旨」の確認
- 提訴する機関・裁判所の選択(メリットとデメリット)
- 【商標法に基づく商標無効請求】 ドイツ特許商標庁 → 連邦特許裁判所 → 連邦裁判所
- 【競争法に基づく商標無効請求】 地方裁判所 → 高等裁判所 → 連邦裁判所
- 勝訴する確率の予測
- 訴訟費用の予測
- 証拠資料の収集・翻訳
- 訴状作成のサポート
ドイツのマスコミ対策
- 担当弁護士のネットワークの活用、PR会社の紹介・橋渡し
- プレスリリース、ドイツの新聞社とのインタビュー、プレスコンファレンスの下準備
プラギアリウス模倣品コンペの応募サポート
- 模倣品コンペに応募するための提出資料の作成
- コンペ主催者との橋渡し
- 授賞式・プレスコンファレンスの際の通訳